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【2026年版】不動産所得の確定申告ガイド|計算方法・経費・青色申告のメリットを解説

アパート経営やマンション投資で家賃収入を得ている方は、不動産所得として確定申告が必要です。不動産所得は、総収入金額から必要経費を差し引いて計算しますが、どの経費が認められるのか、青色申告にするとどれだけ節税できるのかなど、正しく理解していないと損をしてしまう可能性があります。

この記事では、不動産所得の計算方法、確定申告で認められる経費の一覧、青色申告のメリットと手続き、そしてfreee・マネーフォワードを活用した効率的な申告方法まで、2026年の最新情報に基づいて徹底解説します。

目次

不動産所得とは?確定申告が必要なケース

不動産所得とは、土地や建物の貸付けによって生じる所得のことです。所得税法では、不動産の貸付けに加え、地上権など不動産の上に存する権利の設定・貸付け、船舶や航空機の貸付けから生じる所得も含まれます。

不動産所得に該当する収入の例

  • アパート・マンションの家賃収入
  • 戸建住宅の賃貸収入
  • 駐車場の賃貸収入
  • 土地の貸付による地代
  • 共益費・管理費として受け取る収入
  • 礼金・更新料・名義書換料
  • 返還しない敷金・保証金

確定申告が不要なケース

会社員の方で不動産所得がある場合、以下のケースでは確定申告が不要です。

  • 不動産所得を含む各種所得の合計額(給与所得・退職所得を除く)が年間20万円以下の場合(ただし住民税の申告は別途必要)

上記に該当しない場合や、青色申告特別控除を受けたい場合は確定申告が必要です。また、不動産所得が赤字の場合でも、給与所得等と損益通算して税金を減らせるため、確定申告することをおすすめします。

不動産所得の計算方法

不動産所得の計算式は非常にシンプルです。

不動産所得 = 総収入金額 − 必要経費

青色申告の場合は、さらに青色申告特別控除を差し引きます。

不動産所得 = 総収入金額 − 必要経費 − 青色申告特別控除(10万円 or 55万円 or 65万円)

総収入金額に含まれるもの

  • 家賃・地代:実際に受け取った金額
  • 共益費・管理費:入居者から受け取る共益費
  • 礼金・更新料:受け取った年の収入に計上
  • 敷金・保証金のうち返還しない部分:原状回復費等として差し引いた金額
  • 未収家賃:未回収でも発生主義により計上が必要(回収不能が確定した場合は貸倒損失として経費計上可能)

不動産所得で認められる必要経費一覧

不動産所得の計算で最も重要なのが必要経費の正確な計上です。経費を漏らさず計上することで、課税対象となる所得を適正に減らすことができます。以下に、認められる主な経費を一覧でまとめます。

建物・設備に関する経費

  • 減価償却費:建物や設備の取得費を法定耐用年数に応じて毎年経費計上。木造住宅は22年、鉄骨造は34年、RC造は47年が法定耐用年数
  • 修繕費:原状回復のための修繕費用。壁紙の張り替え、給湯器の交換、雨漏りの修理など(資本的支出に該当する大規模改修は減価償却)
  • 固定資産税・都市計画税:賃貸物件にかかる固定資産税・都市計画税

管理・運営に関する経費

  • 管理委託費:不動産管理会社に支払う管理費
  • 広告宣伝費:入居者募集のための広告費、仲介手数料
  • 損害保険料:火災保険・地震保険の保険料(長期一括払いの場合はその年分のみ)
  • 借入金の利子:不動産取得のためのローン利息(元本返済分は経費にならない)
  • 税理士・司法書士報酬:不動産所得に関する税務申告の税理士費用など

その他の経費

  • 交通費:物件の管理・確認のための交通費
  • 通信費:入居者や管理会社との連絡にかかる通信費(按分が必要)
  • 消耗品費:清掃用品、電球など少額の消耗品
  • 水道光熱費:共用部分の電気代・水道代
  • 立退料:入居者の立ち退きに際して支払った費用
  • 貸倒損失:回収不能となった未収家賃

経費にならないもの(注意)

  • 所得税・住民税(事業税は経費になる)
  • 借入金の元本返済部分
  • 自宅部分の経費(自宅兼賃貸の場合は面積按分が必要)
  • 生計を一にする家族への給与(ただし青色事業専従者給与は適用可能)
  • 罰金・延滞税

青色申告のメリット|不動産所得の節税に効果大

不動産所得の確定申告は、白色申告青色申告のどちらかを選択できます。青色申告には帳簿記帳の義務がありますが、その分大きな節税メリットがあります。不動産経営を行うなら、青色申告を強くおすすめします。

メリット1:青色申告特別控除(最大65万円)

青色申告の最大のメリットは、最大65万円の特別控除が受けられることです。

  • 65万円控除:事業的規模(5棟10室以上)で複式簿記による記帳を行い、e-Taxで申告する場合
  • 55万円控除:事業的規模で複式簿記による記帳を行い、書面で申告する場合
  • 10万円控除:事業的規模に満たない場合、または簡易簿記の場合

例えば、不動産所得が300万円の場合、65万円控除を適用すると課税所得は235万円になり、所得税率20%の方なら約13万円の節税になります(住民税の軽減分を含めるとさらに大きくなります)。

メリット2:青色事業専従者給与

事業的規模(5棟10室基準)の不動産貸付を行っている場合、家族への給与を全額経費にできます。配偶者や家族に物件管理の業務を手伝ってもらい、適正な給与を支払うことで所得の分散が可能です。

白色申告の場合は「事業専従者控除」として配偶者86万円、その他の家族50万円が上限ですが、青色申告なら上限なく経費計上できます(ただし、業務内容と給与額の適正さが求められます)。

メリット3:純損失の繰越控除(3年間)

青色申告では、不動産所得が赤字になった場合、その損失を翌年以降3年間繰り越して、他の年の所得から差し引くことができます。大規模修繕を行った年に赤字が出ても、翌年以降の黒字と相殺できるため、長期的な節税効果があります。

メリット4:少額減価償却資産の特例

30万円未満の減価償却資産を取得した年に一括で経費計上できます(年間300万円まで)。通常は耐用年数に応じて数年かけて経費計上するところを、その年で全額経費にできるため、初期投資の回収が早まります。

事業的規模の判定基準(5棟10室基準)

青色申告の65万円控除や専従者給与の適用には、不動産貸付が事業的規模であることが必要です。判定基準は以下のとおりです。

  • 建物の貸付:独立した部屋がおおむね10室以上
  • 戸建の貸付:おおむね5棟以上
  • 上記を満たさなくても、10万円の控除は受けられます

不動産所得の損益通算|赤字を有効活用する方法

不動産所得が赤字になった場合、給与所得や事業所得などの他の所得と相殺(損益通算)できます。これにより、全体の課税所得が減り、所得税・住民税が軽減されます。

ただし、以下の損失は損益通算の対象外となるため注意が必要です。

  • 土地取得のための借入金利子に相当する部分の損失
  • 生活に通常必要でない資産(別荘など)の貸付に係る損失

不動産所得の確定申告手順

Step 1:帳簿を整理する

1年間の収入と経費を帳簿に記録します。青色申告の65万円控除を受ける場合は複式簿記による記帳が必要です。会計ソフトを利用すれば、複式簿記の知識がなくても正確な帳簿が作成できます。

Step 2:決算書を作成する

  • 青色申告の場合:「青色申告決算書(不動産所得用)」を作成
  • 白色申告の場合:「収支内訳書(不動産所得用)」を作成

Step 3:確定申告書を作成・提出する

確定申告書(第一表・第二表)に不動産所得の金額を記入し、決算書とあわせて提出します。e-Taxでの電子申告がおすすめです(65万円控除の要件にもなります)。

freee・マネーフォワードで不動産所得の確定申告をする方法

不動産所得の帳簿管理から確定申告書の作成まで、クラウド会計ソフトを使えば大幅に効率化できます。

freeeで不動産所得を申告する

freee会計は、不動産所得の申告に完全対応しています。

  1. freeeで不動産関連の収入・経費を日々記帳(銀行口座連携で自動取り込みも可能)
  2. 減価償却費は固定資産台帳に登録すれば自動計算
  3. 青色申告決算書(不動産所得用)が自動生成
  4. 確定申告書にも自動反映され、e-Tax連携で電子申告

特に減価償却費の計算は複雑になりがちですが、freeeなら取得価額と耐用年数を入力するだけで毎年の償却額を自動計算してくれます。

マネーフォワードで不動産所得を申告する

マネーフォワード クラウド確定申告も不動産所得の申告に対応しています。

  1. 不動産収入と経費を仕訳入力(自動連携で家賃入金を自動取り込み)
  2. 固定資産管理機能で減価償却を自動計算
  3. 青色申告決算書が自動生成され、確定申告書に連動
  4. e-Tax対応で電子申告が可能

マネーフォワードは複数物件の管理にも適しており、物件ごとの収支を把握しやすい設計になっています。

よくある質問(FAQ)

Q1:サラリーマン大家でも確定申告は必要ですか?

A1:原則として必要です。給与以外の所得が年間20万円を超える場合は確定申告が必要です。不動産所得が赤字の場合は義務ではありませんが、給与所得と損益通算することで税金が還付される可能性があるため、申告することをおすすめします。

Q2:不動産所得で認められない経費はありますか?

A2:はい、いくつかあります。代表的なものとして、所得税・住民税、借入金の元本返済、プライベートの支出(自宅部分の費用)、罰金・延滞税などは経費として認められません。自宅兼賃貸物件の場合は、賃貸部分の面積割合で按分する必要があります。

Q3:不動産所得が赤字の場合、他の所得と相殺できますか?

A3:はい、損益通算が可能です。不動産所得の赤字は、給与所得や事業所得と相殺できます。ただし、土地取得のための借入金利子に相当する部分の損失は損益通算の対象外です。青色申告であれば、損益通算しても引ききれない損失を翌年以降3年間繰り越すこともできます。

Q4:区分マンション1室でも青色申告はできますか?

A4:はい、できます。ただし、事業的規模(10室以上)に満たない場合は、青色申告特別控除は10万円が上限となります。それでも、帳簿作成による経費の正確な管理や、純損失の繰越控除(3年間)などのメリットがあるため、青色申告をおすすめします。

関連サービス

不動産所得の確定申告には、複式簿記対応のクラウド会計ソフトを活用することで、帳簿作成から申告までを大幅に効率化できます。

  • freee会計 – 不動産所得の青色申告に完全対応。減価償却の自動計算、銀行口座連携で家賃入金の自動取り込みが可能。e-Tax連携で65万円控除の要件もクリア。
  • マネーフォワード クラウド確定申告 – 複数物件の管理に最適。固定資産台帳で減価償却を一元管理。青色申告決算書の自動生成からe-Tax申告まで対応。
  • マネーフォワード クラウド会計 – 法人化した不動産投資にも対応。法人決算・申告の効率化に最適な高機能会計ソフト。
  • METSオフィス – 不動産投資の法人化をお考えの方に。格安バーチャルオフィスで法人登記が可能。

免責事項:本記事の内容は2026年3月時点の税制に基づいて作成しています。税制は毎年改正される可能性があるため、最新の情報は国税庁のウェブサイトでご確認ください。具体的な税務判断については、税理士等の専門家にご相談されることをお勧めします。

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