ぜいむたん住民税通知書が届いた!副業バレの仕組みと「普通徴収」とは
毎年5〜6月頃、市区町村から「住民税決定通知書」が届きます。副業をしている会社員にとって、この時期は最も気になる季節かもしれません。なぜなら、住民税の徴収方法によっては、副業収入の額が会社に把握されてしまう可能性があるからです。
住民税の徴収方法には2種類あります。特別徴収は会社が給与から天引きして代わりに納める方式で、「特別徴収税額通知書」が勤務先に届きます。副業収入があると住民税額が増えるため、この通知書から会社に副業がバレるリスクがあります。一方、普通徴収は自分で直接市区町村に納める方式で、通知書は自宅に届きます。
- 特別徴収(会社天引き):住民税決定通知書が勤務先に届く → 副業収入による税額増加が会社に把握される
- 普通徴収(自己納付):住民税決定通知書は自宅に届く → 副業収入分の住民税が会社に伝わらない
- 重要:副業が「給与所得」の場合は普通徴収を選べない場合あり(事業所得・雑所得のみ選択可)
ただし、2026年度から一部の自治体(吹田市・半田市・水戸市等)では、副業が「給与所得」の場合の普通徴収を廃止しています。これは吹田市公式サイトでも確認できる最新情報です。副業の種類(給与所得か事業所得・雑所得か)によって対応が異なるため、事前に確認が必要です。
普通徴収への切り替え手順(確定申告で4ステップ)
切り替えの手続きは、毎年2〜3月の確定申告時に行います。以下4ステップを確定申告書で設定するだけで、住民税の通知書は会社に届かず、自宅に普通徴収の納付書が送られてきます。なお、当年(2026年6月送付分)の住民税はすでに確定しているため変更できません。来年の確定申告(2027年1〜3月)での選択が有効です。
副業収入(事業所得・雑所得など)を含めた確定申告書を作成します。副業収入が年間20万円を超えている場合は確定申告が義務です。マネーフォワードや freee 等のクラウドソフトを使うと申告書作成がスムーズです。
確定申告書の第二表にある「住民税・事業税に関する事項」欄を確認します。紙申告書では第二表の右下部分、クラウドソフトでは専用タブや入力画面として用意されています。この欄を必ず開いてください。
「給与以外の所得に係る住民税の徴収方法の選択」欄で「自分で納付」(普通徴収)を選択します。「給与から差引き(特別徴収)」を誤って選ぶと副業分も会社経由になるので注意してください。
e-Tax(電子申告)または税務署への持参・郵送で申告書を提出します。提出後、市区町村から普通徴収の納付書が自宅に届きます(6月頃)。年4回(6月・8月・10月・翌1月)の分割払いになります。
「今すぐ普通徴収に切り替えたい!」というご相談をよく受けますが、2026年6月送付分の住民税は、2025年(昨年)の確定申告時の選択で既に確定しています。今から変更することは原則できません。2027年6月以降(2026年所得分)のバレ防止のために、2027年の確定申告(来年1〜3月)で必ず普通徴収を選択してください。国税庁 住民税の申告・通知も参照。






マネーフォワードクラウド確定申告での普通徴収設定手順
マネーフォワードクラウド確定申告は、副業・フリーランスの確定申告に対応したクラウドツールです。普通徴収の選択もわかりやすい画面で行えます。以下の手順で確認・設定してください。
マネーフォワードクラウド確定申告にログイン後、「確定申告書の作成」メニューを開きます。申告年度(2025年分)を選択し、申告書の作成・編集画面へ進みます。
申告書入力画面の左側メニューまたは上部タブから「住民税・事業税に関する事項」を選択します。このタブ内に普通徴収・特別徴収の選択肢が用意されています。
「給与以外の所得の住民税徴収方法の選択」という項目が表示されます。ここで「自分で納付(普通徴収)」をクリックして選択してください。「給与から差引き」を選ぶと会社経由になります。
申告書プレビューで「第二表」の住民税欄に「自分で納付」と記載されていることを確認します。e-Taxで電子申告するか、印刷して税務署に提出します。マネーフォワード公式:住民税と副業の関係も合わせてご確認ください。






2026年に特に注意すべき3つのポイント
2026年(令和8年)は、住民税に関して特に注意すべき環境変化が複数重なっています。副業をしている方は以下の3点を必ず押さえておいてください。
①定額減税終了による住民税額の急増
2025年(令和7年)は定額減税(住民税分1万円)が適用され、住民税が減額されていました。しかし2026年6月送付分の通知書からは定額減税がなくなるため、前年比で住民税額が増加します。副業収入がある方の場合、この増加額が特に大きく見え、経理担当から問い合わせが入るリスクが高まっています。「去年と比べて税額が増えた」と気づかれやすい年です。
②基礎控除の改正(2026年から適用)
2026年分から所得税の基礎控除が48万円から58万円へ、住民税の基礎控除が43万円から53万円へ引き上げられる改正が適用されます(令和7年度税制改正・成立済み)。この改正で手取りが増える方は多いですが、副業収入の申告義務の閾値(年間20万円超)は変わりません。基礎控除が増えたからといって申告を怠ると、後で無申告加算税が発生するリスクがあります。
③マイナンバーを活用した所得情報連携の強化
2026年からマイナンバーを活用した所得情報の自治体間・国税庁間の連携がさらに強化されています。副業収入を意図的に隠した「申告漏れ」がより発見されやすくなっています。正確に申告した上で普通徴収を選択することが、安全な副業継続の鉄則です。
「普通徴収にすれば副業収入を申告しなくていい」という誤解は非常に危険です。副業収入は必ず確定申告で正確に申告した上で、住民税の徴収方法を「自分で納付(普通徴収)」に選択することが正しい対応です。無申告は無申告加算税(最大20%)・延滞税のリスクがあり、税務調査の対象にもなりえます。






よくある失敗・ミス3選(副業バレを招く落とし穴)
「普通徴収にしたつもりが会社にバレた」という相談で実際に多い失敗パターンを3つ紹介します。当てはまるものがないか、今すぐ確認してください。
ミス①:確定申告で普通徴収の選択を忘れた
最も多い失敗が「確定申告書を作成・提出したが、住民税欄の選択を見落とした」ケースです。クラウドソフトを使っていても、住民税の徴収方法の選択画面は別タブ・別ページに配置されていることが多く、うっかり飛ばしてしまう方が後を絶ちません。提出前に必ず確定申告書の第二表を確認し、「自分で納付」に○が付いていることを目視チェックしてください。これが最も重要な確認ポイントです。
ミス②:「副業収入20万円以下だから確定申告不要」と思い込んだ
「副業収入が20万円以下なら確定申告しなくていい」という情報を見て確定申告を行わなかった方は、普通徴収を選択できません。さらに、住民税は所得税の20万円ルールとは別に、1円でも副業収入があれば市区町村への住民税申告が必要です(弥生 住民税の特別徴収と普通徴収を参照)。住民税の普通徴収を選択するためには、所得税の確定申告を行うことが最も確実な方法です。
ミス③:転居後に普通徴収の設定がリセットされた
引越しで市区町村が変わると、前年度の普通徴収の選択設定は引き継がれません。新しい市区町村では、改めて確定申告時に普通徴収を選択し直す必要があります。「去年も普通徴収にしたから大丈夫」と油断して転居後の申告で選択を忘れてしまうケースが非常に多いです。転居した年は特に意識して確認してください。
- 確定申告書提出前に第二表の住民税欄(普通徴収選択)を必ず目視確認する
- 副業収入が20万円以下でも確定申告を行い、住民税欄で普通徴収を選択する
- 転居した年は必ず「今年も普通徴収を選択したか」を再確認する






既に副業が会社にバレてしまった場合の対処法
万が一、副業が会社に発覚してしまった場合でも、冷静に状況を整理して対応することが大切です。以下のフローで状況を確認し、適切な対処をしてください。
住民税額への問い合わせ
→「他にも収入があります」と正直に答えるのが基本。副業禁止規定を就業規則で確認する
就業規則で副業禁止の場合
→ 法的には副業は原則自由。禁止規定があっても即解雇にはならないケースが多い
今年度分はすでに確定済みのため変更できません。次の確定申告(来年1〜3月)で「自分で納付(普通徴収)」を選択し、翌年6月以降の通知書が会社に届かないよう手続きしてください。
副業を理由に解雇・懲戒処分を受けた場合は、労働問題に詳しい弁護士や社会保険労務士への相談を検討してください。厚生労働省のガイドラインでは副業・兼業の促進が推奨されており、就業規則の副業禁止規定が常に優先されるとは限りません。






副業バレを防ぐための最終確認チェックリスト
以下のチェックリストで、副業バレ防止のための手続きが完了しているか確認してください。確定申告前・申告時・6月以降の3段階で管理するのがおすすめです。
確定申告前チェック
- 副業収入の金額・内訳を正確に把握している
- 副業に関連する経費(通信費・消耗品等)を領収書・レシートで管理している
- 確定申告ソフト(マネーフォワード等)の副業所得欄を入力した
- 「住民税・事業税に関する事項」の入力画面を開いた
確定申告時チェック
- 「給与以外の所得の住民税徴収方法」で「自分で納付(普通徴収)」を選択した
- 確定申告書の第二表で「自分で納付」に○が付いていることを目視で確認した
- 提出前に申告書全体を再確認した(特に住民税欄)
- 3月15日(申告期限)までに提出した
6月以降の確認
- 6月に自宅に普通徴収の納付書(4枚綴り)が届いたことを確認した
- 会社から「住民税の額が増えた」等の問い合わせがないことを確認した
- 納付期限(6月末・8月末・10月末・翌1月末)までに各回の納付を済ませた
- 来年の確定申告でも普通徴収を選択することをカレンダーに登録した






よくある質問(FAQ)
- 副業収入が20万円以下でも普通徴収の選択は必要ですか?
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所得税の確定申告義務は副業収入が年間20万円超の場合に発生しますが、住民税の申告義務は金額に関係なく副業収入があれば生じます。普通徴収を選択するためには確定申告(または市区町村への住民税申告)が必要です。副業収入が少額でも普通徴収を選択したい場合は、所得税の確定申告を行い、住民税欄で「自分で納付」を選択するのが最も確実な方法です。
- 既に特別徴収になってしまった場合、年の途中で普通徴収に切り替えることはできますか?
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原則として、年の途中での特別徴収から普通徴収への変更はできません。2026年6月に通知書が会社に届いた後では、2026年度分の変更は不可です。次の確定申告(2027年1〜3月)で「自分で納付(普通徴収)」を選択することで、2027年6月以降の通知書については普通徴収が適用されます。今年バレた方も、来年の申告で必ず普通徴収を選択してください。
- 普通徴収にすれば100%副業がバレないですか?
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普通徴収を正しく選択することで、住民税通知書を経由した副業バレのリスクは大幅に低下します。ただし100%バレないとは言えません。勤務時間中に副業作業をしている、SNSで副業を公開している、社内の人間が副業先と接触するなどのケースではバレる可能性があります。住民税の普通徴収は副業バレ防止の重要な手段ですが、日常の行動管理と組み合わせることが大切です。
- マネーフォワード以外のクラウドソフトでも普通徴収を選択できますか?
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freee確定申告や弥生クラウドでも住民税の徴収方法を選択する機能があります。ソフトによって画面の名称や場所は異なりますが、「住民税に関する事項」「住民税・事業税の設定」などのメニューで選択できます。いずれのソフトを使う場合も、確定申告書の第二表で「自分で納付」の記載があることを最終確認してください。freee 住民税の普通徴収解説も参考にしてください。
住民税普通徴収切替まとめ:副業を安全に続けるための5ステップ
特別徴収は会社経由で納付するため住民税額が経理に通知される。普通徴収は自分で直接納付するため会社に通知されない。副業バレを防ぐには普通徴収の選択が基本中の基本。
普通徴収への切替は確定申告書の「住民税・事業税に関する事項」欄での選択が唯一の方法。毎年1〜3月の確定申告時に「自分で納付」を選択する習慣を徹底する。
マネーフォワードクラウド確定申告では「住民税・事業税に関する事項」タブで普通徴収を選択できる。提出前に第二表の住民税欄に「自分で納付」と記載されているかを必ず確認すること。
普通徴収を正しく選択できていれば、6月に自宅に住民税の納付書(年4回分)が届く。会社への通知書には副業分が含まれないため、経理担当に副業収入の存在が知られるリスクが大幅に下がる。
普通徴収はバレを防ぐ手段であり、申告を免除するものではない。副業収入を正確に申告した上で普通徴収を選択することで、税務リスクを最小化しながら副業を安心して継続できる。



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この記事の監修
公認会計士試験合格者が在籍。税務・会計の実務経験に基づき、正確な情報提供を心がけています。
公認会計士試験合格者在籍、Big4監査法人・税理士法人での実務経験、財務省勤務経験
免責事項
本記事の内容は情報提供を目的としたものであり、特定の税務判断を推奨するものではありません。具体的な税務・会計の判断については、必ず税理士・公認会計士等の専門家にご相談ください。記事の内容は執筆時点の法令・制度に基づいています。


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