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「うちは飲食店だから第4種」——この思い込みが、消費税を数十万円多く払う原因になります。同じ飲食店でも、店内飲食は第4種、テイクアウトは第3種、仕入れたお土産の販売は第2種。簡易課税の事業区分は、業種で決まるのではなく「取引ごと」に判定するのが原則だからです。
みなし仕入率は第1種の90%から第6種の40%まで、最大50ポイントの開きがあります。区分をひとつ誤れば納税額はそのぶん直撃しますし、そもそも区分せずに売上をまとめていると、営む事業のうちいちばん低いみなし仕入率が適用されてしまいます。
この記事では、判定フローチャートと業種別の早見表で「自分の取引がどれに当たるか」を引けるようにしたうえで、複数事業を営む場合の75%特例の計算例、帳簿での区分の残し方、届出と2年縛りまでを実務の順序でまとめました。
ぜいむたん


📌 この記事でわかること
- 事業区分は業種単位ではなく「取引ごと」に判定するという大原則と、5つの質問で区分が決まる判定フローチャート
- 第1種90%〜第6種40%のみなし仕入率早見表と、製造・建設・飲食・宿泊・不動産・医療・自動車など業種別の判定一覧
- 2種類以上の事業を営む場合の原則計算と75%特例——実際の数字で有利判定した計算例(差額80万円のケース)
- 事業区分をしていない売上には「営む事業のうち最も低いみなし仕入率」が適用されるという落とし穴
- レジ・帳簿で区分を残す実務的な方法と、税務調査で指摘されやすい判定ミス7選
- 簡易課税制度選択届出書の提出期限と2年間の継続適用(2年縛り)の数え方
簡易課税の事業区分は「取引ごと」に判定する
簡易課税制度は、基準期間の課税売上高が5,000万円以下の事業者が選択できる計算方法です。実際に支払った消費税を集計する代わりに、売上に係る消費税額へ「みなし仕入率」を掛けて仕入税額控除額を求めます。
ここでいちばん重要な原則が、国税庁の簡易課税の事業区分についての質疑応答事例で示されている「事業区分は資産の譲渡等ごと、すなわち取引単位ごとに判定する」という考え方です。会社の定款に書かれた業種でも、税務署に届け出た業種でもなく、ひとつひとつの売上をフローチャートに当てはめて決めます。
判定の軸は「加工したか」と「誰に売ったか」の2つ
細かい事例に入る前に、判定の骨格を押さえておくと迷いが激減します。
第1種〜第6種とみなし仕入率の早見表
まずは全体像です。国税庁 No.6509 簡易課税制度の事業区分に基づく6区分を、みなし仕入率の高い順に整理しました。
| 区分 | みなし仕入率 | 該当する事業 | 判定の決め手 |
|---|---|---|---|
| 第1種 | 90% | 卸売業 | 購入した商品を性質・形状を変更せず他の事業者へ販売 |
| 第2種 | 80% | 小売業、農林漁業(飲食料品の譲渡に係る部分) | 購入した商品を性質・形状を変更せず消費者へ販売 |
| 第3種 | 70% | 製造業、建設業、鉱業、農林漁業(飲食料品以外)、電気・ガス・熱供給・水道業 | 材料を自ら調達して加工・製造したものを販売 |
| 第4種 | 60% | 飲食店業など、第1〜3種・第5〜6種に該当しない事業 | 受け皿の区分。材料無償支給の加工賃・事業用固定資産の売却もここ |
| 第5種 | 50% | 運輸通信業、金融・保険業、サービス業(飲食店業を除く) | モノを作らず役務を提供する事業。修理・整備もここ |
| 第6種 | 40% | 不動産業 | 不動産の賃貸・管理・仲介。ただし転売や建売は別区分 |






判定フローチャート——5つの質問で区分が決まる
ひとつの売上について、上から順に答えていってください。「はい」になった時点でそこが区分です。
| Q | 質問 | はい | いいえ |
|---|---|---|---|
| 1 | 購入した商品を、性質・形状を変えずに販売したか? (切る・つぶす・乾かす・パック詰めなどの軽微な加工は「変えていない」扱い) | Q2へ | Q3へ |
| 2 | 販売先は事業者か? | 第1種(90%) | 第2種(80%) |
| 3 | 自ら材料を調達し、加工・製造・建設したものを引き渡したか? | 第3種(70%) | Q4へ |
| 4 | 不動産の賃貸・管理・仲介か? | 第6種(40%) | Q5へ |
| 5 | 運輸通信・金融保険・サービスの提供か?(飲食店業を除く) | 第5種(50%) | 第4種(60%) |
Q1の「軽微な加工」の線引きが、実務ではいちばん質問の多いところです。目安としては加熱・調味を伴えば製造(第3種)、伴わなければ軽微な加工(第1種・第2種)と考えると外しにくくなります。魚を三枚におろして売るのは軽微な加工ですが、煮付けにして売れば製造です。
業種別の判定一覧①【製造・建設・卸売小売・自動車】
ここからは実際の取引に落とし込みます。自社の売上に近いものを探してください。
製造業・建設業
| 取引内容 | 区分 | 理由 |
|---|---|---|
| 材料を自ら購入して製造・販売 | 第3種 | 材料調達を伴う製造 |
| 材料の無償支給を受けて加工するだけ | 第4種 | 実質は加工賃=役務の提供 |
| 原材料を購入し、製造は下請けに発注 | 第3種 | 製造問屋として第3種扱い |
| 建設の元請(工事を全部下請けに出す) | 第3種 | 建設業として第3種 |
| 解体工事・足場の組立 | 第4種 | 建設物を作るものではなく役務の提供 |
| 製品の修理 | 第5種 | 修理はサービス業 |
| 機器の取付手数料 | 第5種 | 手数料は役務の提供 |
| 出版業 | 第3種 | 製造業に準じる |
| 太陽光発電による電力の販売 | 第3種 | 電気業として第3種 |
建設業でとくに注意したいのが「材料支給かどうか」で第3種と第4種が分かれる点です。同じ工事でも、元請から材料を支給されて手間だけを請け負う一人親方は第4種、材料を自分で仕入れて施工すれば第3種になります。契約書と請求書の書き方で結論が変わるため、請求書に材料費と施工費を分けて記載しているかを確認してください。
卸売業・小売業・自動車関連
| 取引内容 | 区分 | 理由 |
|---|---|---|
| 小売店が事業者へ販売(そのまま) | 第1種 | 看板が小売店でも、売り先が事業者なら卸売業 |
| 新車・中古車の販売(事業者向け/消費者向け) | 第1種/第2種 | 性質・形状を変えない販売 |
| 板金・塗装・整備・部品交換 | 第5種 | 役務の提供 |
| 部品代と工賃を区分していない請求 | 全額 第5種 | 区分できないため役務全体として扱われる |
| 屋外設置の自動販売機での販売 | 第2種 | 小売業 |
| 自動販売機の設置手数料収入 | 第5種 | 場所提供の役務 |
| 事業用固定資産の売却(社用車・機械など) | 第4種 | 商品ではないため第1種・第2種にならない |






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事業区分は「入力時に分ける」のがいちばん確実です
簡易課税の区分は、決算でまとめて仕分けようとすると必ず漏れます。マネーフォワード クラウド会計なら売上の税区分を第1種〜第6種で設定でき、日々の仕訳の時点で区分を確定できます。区分ごとの課税売上高もそのまま集計できるため、75%特例の有利判定まで数字を用意する手間が減ります。
マネーフォワード クラウド会計を見る →業種別の判定一覧②【飲食・宿泊・不動産・医療・サービス】
飲食業——同じ店で3つの区分が混在する
| 取引内容 | 区分 | 理由 |
|---|---|---|
| 店内飲食 | 第4種 | 飲食店業 |
| 出前・宅配 | 第4種 | 店内飲食の延長として扱う |
| テイクアウト(自店で調理した商品) | 第3種 | 作って販売する=製造販売 |
| 仕入れたお土産品をそのまま販売 | 第2種 | 加工なしの小売 |
| 惣菜(煮る・焼く等の調理あり)の販売 | 第3種 | 加熱調理は製造 |
| 軽微な加工(切る・つぶす・漬け込む)のみの販売 | 第1種・第2種 | 性質・形状を変えていない |
| スナック・キャバクラの飲食提供 | 第4種 | 飲食店業 |
| カラオケルーム料金/同店内での飲食提供 | 第5種/第4種 | 室料はサービス、飲食は飲食店業 |
宿泊業——宿泊代と館内売上を分ける
| 取引内容 | 区分 |
|---|---|
| 宿泊代(素泊まり) | 第5種 |
| 館内レストラン・ルームサービス・客室冷蔵庫の飲食 | 第4種 |
| 売店・自動販売機での物品販売 | 第2種 |
| ゲームコーナー・館内施設の利用料 | 第5種 |
宿泊業で問題になりやすいのが「1泊2食付き」のパック料金です。宿泊代(第5種)と食事代(第4種)が一体で請求されているため、合理的な基準で区分できなければ全体を低い方の区分で扱わざるを得なくなります。宿泊約款や料金表で食事代相当額を明示しておくと、区分の根拠として使えます。
不動産業・医療・その他サービス業
| 取引内容 | 区分 | 理由 |
|---|---|---|
| 不動産の賃貸・管理・仲介 | 第6種 | 不動産業 |
| 購入した不動産をそのまま転売(事業者向け/消費者向け) | 第1種/第2種 | 性質・形状を変えない販売 |
| 建売住宅の販売 | 第3種 | 建設して販売=建設業 |
| リフォーム・原状回復工事 | 第3種 | 建設業 |
| 自由診療収入 | 第5種 | サービス業(保険診療は非課税) |
| 院内での歯ブラシ・健康食品の販売 | 第2種 | 加工なしの小売 |
| 中古医療機器の売却 | 第4種 | 事業用固定資産の売却 |
| 美容室の技術料(カット等)/店販商品 | 第5種/第2種 | 役務/小売 |
| ソフトウェア制作・デザイン・コンサルティング・イベント運営 | 第5種 | サービス業 |
| 運送業・梱包作業 | 第5種 | 運輸通信業・サービス業 |
不動産業の方がとくに驚くのが建売住宅の第3種です。「不動産業だから第6種40%」と思い込んでいると、本来70%で控除できたはずの取引を40%で計算し、消費税を大幅に納めすぎることになります。第6種はあくまで賃貸・管理・仲介であり、自ら建てて売る行為は建設業だという整理です。






2種類以上の事業を営む場合——原則法と75%特例のどちらが有利か
複数の区分が混在する場合、計算方法は2つあります。どちらか有利な方を選べる点が実務上の要です。
原則計算——区分ごとに計算して合算する
各区分の課税売上に係る消費税額に、それぞれのみなし仕入率を掛けて合計します。区分がきちんと取れていれば、これが基本形です。
特例計算(75%ルール)——2つのパターン
計算例で比べる——差額80万円が出るケース
次の売上構成(税抜・消費税率10%と仮定)で、原則計算と特例計算を比べてみます。
| 事業 | 区分 | 課税売上(税抜) | 構成比 | 売上に係る消費税額 |
|---|---|---|---|---|
| 卸売業 | 第1種(90%) | 5,000万円 | 50% | 500万円 |
| 小売業 | 第2種(80%) | 3,000万円 | 30% | 300万円 |
| 不動産賃貸 | 第6種(40%) | 2,000万円 | 20% | 200万円 |
| 合計 | — | 1億円 | 100% | 1,000万円 |
第1種+第2種=80%で75%以上のため、パターン2の特例が使えます。
| 計算方法 | 計算式 | 仕入税額控除額 | 納付税額 |
|---|---|---|---|
| 原則計算 | 500×90% + 300×80% + 200×40% =450+240+80 | 770万円 | 230万円 |
| 特例計算(75%) | 500×90% +(300+200)×80% =450+400 | 850万円 | 150万円 |
特例計算のほうが納付税額が80万円少なくなりました。第6種(40%)の売上にも第2種の80%を適用できるためです。逆に、みなし仕入率の低い事業が75%以上を占めるケースでは特例が不利になるので、両方を計算して有利な方を選ぶのが正しい手順です。






事業区分をしないと「最も低いみなし仕入率」が適用される
ここが実務でいちばん損をしやすいポイントです。複数の事業を営んでいるのに区分ごとの売上高を計算していない場合、その区分できない売上には、その事業者が営む事業のうち最も低いみなし仕入率が適用されます。
先ほどの例でいえば、区分をしていなければ1億円すべてに第6種の40%が適用され、仕入税額控除は400万円、納付税額は600万円です。適切に区分して特例を使った場合の150万円と比べると、450万円の差が生まれます。区分作業は「面倒な事務」ではなく、そのまま金額に直結する作業です。
帳簿・レジでの区分方法——実務での記録の残し方
区分は「決算でまとめてやる」ものではなく、日々の記録で確定させるものです。実務では次の3つのどれかで残します。
| 方法 | 具体的なやり方 | 向いているケース |
|---|---|---|
| 会計ソフトの税区分で分ける | 売上の税区分を「課税売上一」〜「課税売上六」のように区分別に設定し、仕訳入力時に選択する | 取引先・商品ごとに区分が固定されている事業 |
| 売上高の勘定科目を分ける | 「売上高(卸)」「売上高(小売)」「売上高(工事)」のように補助科目を立てる | 区分と部門・商流が一致している事業 |
| レジ・POSの部門設定で分ける | 店内飲食/テイクアウト/物販を部門キーで分け、日計表を区分別に出力する | 現金小売・飲食など取引件数が多い事業 |
請求書の設計から見直す
帳簿の付け方より前に効くのが、請求書の様式です。自動車整備の「部品代と技術料」、建設の「材料費と施工費」、宿泊の「宿泊代と食事代」のように、区分が分かれる要素を請求書の行で分けておくと、帳簿での区分もそのまま通ります。逆に一式でしか請求していないと、区分の根拠を後から作ることができません。
区分を確定させる手順
総勘定元帳の売上高を眺め、「何を・誰に・どういう形で」売ったかで種類を書き出します。年1回しかない固定資産の売却も拾います。
この記事の判定フローチャートと業種別一覧を使い、種類ごとに第1種〜第6種を割り当てます。判断が割れたものは根拠をメモに残します。
期首から適用できるよう設定を変更します。期中からの変更は集計が分断されるため、可能なら課税期間の開始に合わせます。
区分別の課税売上高が出たら、原則と75%特例の両方で計算し、有利な方を選びます。構成比は毎年変わるため、毎期の作業です。
よくある判定ミス7選
実務で繰り返し見かける誤りを、金額インパクトの大きい順に並べました。
| # | よくあるミス | 正しい扱い |
|---|---|---|
| 1 | 区分せず1つのみなし仕入率で申告 | 区分しない売上には最も低い率が適用される。区分すれば有利になるケースが大半 |
| 2 | 業種名で決め打ち(飲食店=全部第4種、不動産業=全部第6種) | 取引単位で判定する。テイクアウトは第3種、建売住宅は第3種 |
| 3 | 事業用固定資産の売却を本業と同じ区分にしている | 社用車・機械などの売却は原則として第4種 |
| 4 | 材料支給を受けた加工賃を第3種にしている | 材料を自ら調達していなければ第4種(役務の提供) |
| 5 | 事業者向け販売を第2種で申告している | そのまま販売で相手が事業者なら第1種(90%)。10ポイント差 |
| 6 | 75%特例を検討せず原則計算のみで申告 | 特例は選択制。毎期、両方試算して有利な方を選ぶ |
| 7 | 部品代と工賃、宿泊代と食事代を一式請求している | 区分できなければ低い区分に寄る。請求書の様式から分ける |
なお、区分を誤ったまま申告していると、税務調査で修正申告の対象になる可能性があります。逆に本来より不利な区分で申告していた場合は、税金を納めすぎたまま気づかないことになります。どちらの方向にも起こりうるため、簡易課税を選択している事業者は一度棚卸しをしておくのが安全です。






簡易課税の届出と2年縛り——選ぶ前に確認すること
事業区分の話の前提として、簡易課税そのものの手続きも押さえておきます。国税庁 No.6505 簡易課税制度の内容を実務の順序で整理すると次のとおりです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 売上要件 | 基準期間(個人は前々年、法人は原則前々事業年度)の課税売上高が5,000万円以下 |
| 届出書 | 消費税簡易課税制度選択届出書を納税地の所轄税務署長へ提出 |
| 提出期限 | 適用を受けようとする課税期間の初日の前日まで(個人事業主が翌年から適用するなら12月31日まで) |
| 2年間の継続適用 | 事業を廃止した場合を除き、届出の効力が生ずる課税期間の初日から2年を経過する日の属する課税期間の初日以後でなければ選択不適用届出書を提出できない |
| やめるとき | 消費税簡易課税制度選択不適用届出書を提出。こちらも適用をやめる課税期間の初日の前日までが原則 |
2年縛りが効くのは、大きな設備投資を予定している場合です。簡易課税では実際の仕入税額がいくらであっても控除額はみなし仕入率で決まるため、高額な設備を購入しても消費税の還付は受けられません。翌々期に投資予定があるなら、届出のタイミングを慎重に検討してください。
よくある質問(FAQ)
- 飲食店ですが、テイクアウトと店内飲食を分けずに第4種でまとめて申告してもよいですか?
-
本来はテイクアウト(自店で調理した商品の販売)が第3種、店内飲食が第4種で区分されます。区分せずにまとめた場合、区分できない売上には営む事業のうち最も低いみなし仕入率が適用されるため、第4種の60%より不利になることはありませんが、第3種の70%で控除できたはずの部分を取りこぼします。レジの部門設定で分けるのが実務的です。
- 同じ商品を事業者にも消費者にも売っています。どう区分しますか?
-
性質・形状を変えずに販売する場合、販売先が事業者なら第1種(90%)、消費者なら第2種(80%)です。取引ごとに判定するため、同じ商品でも売り先によって区分が分かれます。事業者向けであることの記録(請求書の宛名が法人名・屋号である、登録番号の授受があるなど)を残しておくと根拠になります。
- 75%特例は毎年使わなければならないのですか?
-
特例計算は選択制です。原則計算と特例計算を比較して有利な方を選べます。売上構成比は年によって変わるため、毎期どちらが有利かを試算する必要があります。みなし仕入率の低い事業が75%以上を占める場合は特例が不利になることもあります。
- 社用車を売却した場合、本業と同じ区分でよいですか?
-
事業用固定資産の売却は、商品の販売ではないため第1種・第2種にはならず、原則として第4種(60%)で扱います。本業がサービス業(第5種50%)の場合はむしろ有利になります。年に1回しか発生しない取引のため見落としやすく、区分漏れの典型例です。
- 簡易課税を選んだ年に大きな設備投資をした場合、消費税は還付されますか?
-
簡易課税では実際の仕入税額にかかわらず、みなし仕入率で控除額が決まるため、原則として還付は生じません。設備投資の予定がある場合は、2年間の継続適用の制限があることも踏まえて、届出前に本則課税との比較検討が必要です。具体的な判断は税理士にご相談ください。
まとめ:事業区分の見直しは4ステップで進める
定款や届出の業種ではなく、ひとつひとつの売上をフローチャートに当てはめます。1社の中に複数区分が混在するのが普通です。
そのまま販売なら事業者向け第1種・消費者向け第2種、材料を調達して作れば第3種、役務なら第5種、不動産の賃貸等は第6種、それ以外が第4種です。
部品代と工賃、宿泊代と食事代のように請求書の行で分け、会計ソフトの税区分を区分別に設定します。区分できない売上は最も低い率が適用されます。
特例は選択制です。売上構成が変われば有利不利も変わるため、毎期の比較が欠かせません。
事業区分は、一度きちんと整理してしまえば翌期以降はほぼ設定作業だけで済みます。区分を分けるほど有利になるケースが大半である一方、区分していない売上は最も低い率に寄せられます。簡易課税を選択している事業者は、今期の売上構成を一度棚卸ししてみてください。



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