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【所得税】不動産譲渡所得の計算方法と確定申告ガイド | 3,000万円特別控除で節税

目次
この記事で解決できる悩み
  • 譲渡所得の計算方法がわからない
  • 確定申告に必要な書類を知りたい
  • 3,000万円特別控除の適用条件を確認したい

不動産を売却して利益が出た場合には、税金計算上の儲けである「譲渡所得」が発生することが多く、その場合には確定申告が必要です。

損失が出た場合には申告は不要ですが、利益が出ているのか損失が出ているのか分からない方も多いのではないでしょうか?

ゆーた
実は購入価格より売却価格が低くても、税務上は利益が出ていると判断される場合があるんです。特に築年数の長い物件では要注意やで。

また、損失が発生した場合であっても、一定の場合には申告をすることで給与所得などと相殺することができます。

まずは、自分に利益が出ているのか損失が出ているのかを把握するところから始めましょう。

ゆーた
今日はこれから不動産譲渡の計算方法と確定申告に必要な書類について、分かりやすくお教えするで。詳しくは国税庁の譲渡所得の解説ページも参考にしてみてや。

不動産の譲渡所得の計算方法

不動産の譲渡所得は以下のように計算します。

収入金額 – (取得費+譲渡費用) – 特別控除額 = 課税譲渡所得金額

つまり、以下4つの構成要素で成り立っています。

譲渡所得の計算要素

  1. 収入金額
  2. 取得費
  3. 譲渡費用
  4. 特別控除

収入金額から残り3つを差し引いて所得が算出される形ですね。

ぜいむたん
あの…購入時の仲介手数料とか、どんな費用がどこに含まれるのか知りたいんですけど…

収入金額に含まれるもの

  • 譲渡相手から受け取った金額(手付金と残代金の合計)
  • 固定資産税等の精算金
  • 中古物件の場合の管理費等の精算金

収入金額は比較的シンプルです。譲渡相手から受け取った金額と、固定資産税等の精算金が対象です。

受け取りは一般的に手付金と残代金の合計となります。中古物件では固定資産税や管理費等の精算金も収入金額として扱われますので、注意しましょう。

取得費に含まれる主な費用

  • 仲介手数料
  • 不動産取得税
  • 司法書士への登記費用
  • リフォーム費用(一定条件下)

領収書や請求書の保管がないと取得費に算入できませんので要注意です。

なお、建物部分については減価償却(劣化分)を控除する必要があります。具体的な按分・減価償却計算は別記事で解説予定です。

ぜいむたん
私、計算苦手で…何か自動で計算できる方法ってないんでしょうか?間違えちゃいそうで心配です…
ゆーた
計算が苦手でも大丈夫や。エクセルで計算できるし、複雑な物件やら高額な取引やったら、専門家に確認してもらうのが安心やで。国税庁の取得費の解説ページも参考にしてみてな。

譲渡費用に含まれるもの

  • 仲介手数料
  • 印紙税
  • 建物の取り壊し費用(譲渡のために行った場合)

建物や土地の売却のために要した費用が該当します。

ゆーた
抹消費用については、本来買主さんが負担すべき費用なので譲渡費用には含められないんですよ。 契約書で特別に決めた場合でも税務上の扱いは変わりませんのでお気をつけください。

特別控除額

特別控除として最も活用されるのが「3,000万円の特別控除(マイホーム控除)」です。

すべての売却に適用されるわけではありませんが、適用要件はそれほど厳しくなく、節税効果が大きいため、必ず適用可否を確認しましょう。

3,000万円特別控除の適用要件

  • 居住用の家屋またはその敷地であること
  • 売却の年の1月1日時点で所有期間が5年を超えていること
  • 自己居住の用に供していた家屋であること
  • 一定の親族間の売買でないこと
ゆーた
3,000万円特別控除は素晴らしい特例なんですが、必ず確定申告をしないと使えないんですよ。譲渡所得が3,000万円以下でも申告は必須なので、ぜひお忘れなく。この控除を使えば大きく税金を抑えられますからね。

譲渡所得の確定申告に必要な資料

確定申告に必要な資料を以下に整理します。

購入時の資料

  • 売買契約書(土地)
  • 建築工事請負契約書(建物)
  • 印紙代の領収書
  • 不動産取得税の領収書
  • 登記代行報酬(司法書士)
  • 仲介手数料の請求書または領収書

リフォーム関連

  • 高額なリフォームの見積書
  • 請求書
ゆーた
リフォーム費用は少し複雑なんですよ。「価値を高めるもの」と「単なる修繕」で扱いが違うんです。
例えば、キッチンを最新設備に変えるのは取得費に入りますが、壊れた水道管の修理は違います。請求書には記載されていないことが多いので見積書を貰うといいですよ。保管も忘れずにお願いしますね。

売却時の資料

  • 売買契約書
  • 印紙代の領収書または請求書
  • 仲介手数料の請求書または領収書
  • 最新の登記簿謄本

マンションなどで建物と土地の内訳が不明な場合

  • 固定資産税課税明細書
ゆーた
土地と建物の内訳が不明の時は課税明細があると有利選択できますよ。詳しくは他の記事で解説予定です。
書類を紛失してしまった場合はどうすればいいですか?

書類がなくなってしまっても「取得費の概算計算」という方法があります。これは売った金額の5%を取得費とみなす方法ですが、実際の取得費より低く見積もられがちなので税金は高めになってしまいます。不動産会社や金融機関に問い合わせると見つかることもありますので、まずは探してみましょう。

不動産譲渡所得の税率はいくらですか?

税率は所有期間によって変わります。5年以上持っていた場合の長期譲渡所得なら所得税15%+住民税5%で合計20%。5年未満の短期譲渡所得だと所得税30%+住民税9%で39%になります。さらにマイホーム軽減税率の要件を満たすと、所得税10%+住民税4%で14%になることもあります。

マイホームを売却したのに確定申告しなかった場合はどうなりますか?

3,000万円の特別控除などの特例は、確定申告期限内に申告しないと使えなくなってしまいます。期限を過ぎると特例が適用できなくなって税金が高くなるだけでなく、無申告加算税というペナルティもかかることがあります。期限に余裕を持って準備しましょう。

まとめ:不動産譲渡所得の確定申告のポイント

STEP
収入金額を確認する

売買契約書の金額と精算金の合計が収入金額です

STEP
取得費と譲渡費用を計算する

取得時の費用と売却時の費用を整理し、必要書類を揃えましょう

STEP
特別控除の適用可否を検討する

3,000万円特別控除など、適用可能な特例を確認します

STEP
確定申告書を作成し期限内に提出する

譲渡所得の内訳書を添付して確定申告書を提出します

不動産譲渡の計算過程を解説しました。実務的にはExcelでの計算や、譲渡所得の内訳書の作成など細かい作業もありますが、基本的な流れは上記の通りです。

重要なポイント

確定申告の期限は売却した年の翌年2月16日から3月15日までです。期限を過ぎると特別控除が適用できなくなるため、余裕を持って準備しましょう。不明点があれば税理士などの専門家に相談することをおすすめします。

ゆーた
今日の授業は終わり!また来てや!!
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