※本記事にはアフィリエイトリンク(A8.net・AccessTrade経由)が含まれます。
ふるさと納税のポータルサイトは数が多く、どれも似たように見えます。ただ個人事業主にとっては「どのサイトを使うか」より先に確認しておくべきことが2つあります。ワンストップ特例が使えないこと、そして上限額が給与所得者向けの早見表では分からないことです。この記事では、この2点を踏まえたうえで、グルメ・特産品に特化した「ふるさと本舗」がどんな人に向くのかを、税務の観点から整理します。
📌 この記事でわかること
- 個人事業主はワンストップ特例が使えず、寄附先の数にかかわらず確定申告でまとめて申告する
- 上限額は事業所得から決まるため、給与所得者向けの早見表は使えない
- 寄附金控除の申告には「寄附金の受領証」または「寄附金控除に関する証明書」が必要
- ふるさと本舗はグルメ・特産品特化型。返礼品を食品に絞って探す人に向く
- 家電・金券狙いならふるなび、自治体数や掲載基準で選ぶならふるさとチョイスが向く場面もある
ぜいむたん


ふるさと本舗はどんなサイトか|グルメ・特産品特化のふるさと納税ポータル
ふるさと本舗は、肉・魚介・果物・米・お酒・お菓子といった食品カテゴリを中心に展開するふるさと納税ポータルです。2026年10月時点でサイトを確認したところ、該当する返礼品数は45,517件と表示されており、北海道から沖縄まで全国の自治体を網羅しています。「ふるさと本舗厳選」として味を基準に返礼品を厳選した特集や、寄付可能額をその場で確認できるシミュレーション機能も用意されています。






特徴1:返礼品の中心はグルメ・特産品
他の大手ポータルが家電・日用品・旅行券まで幅広く扱うのに対し、ふるさと本舗は食品に寄せた品揃えです。寄附先を「とにかく美味しいものが欲しい」という基準で探したい人には、選びやすい作りになっています。
特徴2:寄付可能額シミュレーションがある
サイト内に寄付可能額を調べる機能がありますが、これは給与所得者を想定した簡易版です。事業所得がある個人事業主は、この後の章で説明する理由により、このタイプの簡易シミュレーターの結果をそのまま使うべきではありません。
個人事業主はふるさと納税のワンストップ特例が使えない
個人事業主は確定申告を行う前提の事業者であるため、ふるさと納税のワンストップ特例制度を使えません。寄附先が1か所でも、ワンストップ特例の申請書を提出していたとしても、確定申告をする時点でその申請は無効になります。






国税庁のタックスアンサーには、ワンストップ特例の申請書を提出した方について「確定申告を行う方は、ふるさと納税ワンストップ特例の申請が無効となるため、ワンストップ特例の申請をした分も含めて寄附金控除額を計算する必要があります」と明記されています(国税庁 No.1155 ふるさと納税(寄附金控除))。また、ワンストップ特例そのものは「確定申告が不要な給与所得者」で「ふるさと納税先が5団体以内」の場合に限って使える制度であり、個人事業主はそもそも前段の「確定申告が不要」という条件を満たしません。寄附先がふるさと本舗1か所だけであっても、他に何か所寄附していても、個人事業主である以上は確定申告でまとめて申告する、という結論は変わりません。
確定申告の具体的な書き方(必要書類・入力の流れ)は、ふるさと納税の確定申告のやり方|ワンストップ特例との違い【2026年版】で手順を解説しています。ワンストップ特例が使えない個人事業主は、この記事の確定申告の手順をそのまま踏むことになります。
個人事業主の上限額は事業所得で決まる|給与所得者向け早見表が使えない理由
ふるさと納税の控除上限額(自己負担2,000円で済む寄附額の上限)は、その年の総所得金額等によって変わります。ポータルサイトでよく見る「年収500万円で◯万円まで」という早見表は、給与所得者を前提に作られたものです。個人事業主は所得の種類が事業所得であり、必要経費・各種控除によって所得金額が年ごとに変動するため、この早見表の「年収」の列に売上や収入金額をそのまま当てはめても、実際の上限額とは一致しません。






国税庁のタックスアンサーが示す控除額の計算方法では、所得税の寄附金控除は「(ふるさと納税額-2,000円)×所得税率」、個人住民税の特例分は所得税率を踏まえた計算式で求められます(国税庁 No.1155)。いずれも所得税率・総所得金額等が計算の起点になっているため、事業所得の金額を正しく把握してから計算する必要があります。具体的な上限額は人によって大きく異なるため、本記事では金額を断定しません。事業所得を入力して計算できる個人事業主のふるさと納税 上限額シミュレーターで、自分の所得に合わせて確認してください。
寄附金控除の申告方法|確定申告書第二表と「寄附金控除に関する証明書」
寄附金控除を確定申告で受けるには、確定申告書第二表の「寄附金控除に関する事項」に寄附先の名称と金額を記載し、同時に「住民税に関する事項」の「都道府県、市区町村への寄附(特例控除対象)」欄にも同じ金額を記載する必要があります。






国税庁のタックスアンサーには、この理由として「地方税法上、所得税の確定申告書が提出された日に個人住民税の申告書が提出されたものとみなされており」という規定が示されています(国税庁 No.1155)。「住民税に関する事項」欄が未記載だと、個人住民税の賦課決定の際に控除が反映されないことがある、という注意も明記されています。
添付書類については、寄附した団体から交付される「寄附金の受領証(領収書)」が原則ですが、令和3年分の確定申告からは、ふるさと納税に限り、国税庁長官が指定した特定事業者が発行する「寄附金控除に関する証明書」(年間の寄附金額が記載されたXML形式のデータ)を代わりに添付できるようになっています(国税庁 No.1150 一定の寄附金を支払ったとき(寄附金控除))。複数のポータルで寄附している場合、各サイトでこの証明書データを発行してもらい、確定申告書等作成コーナーに取り込む形で申告するのが、受領証を1枚ずつ保管するより手間が少ない方法です。証明書の発行有無・取得方法は各ポータルのマイページで確認してください。
寄附先ごとに「寄附金の受領証」または「寄附金控除に関する証明書」を集める(複数サイトに寄附している場合は全サイトぶん)
確定申告書第二表の「寄附金控除に関する事項」に寄附先名・金額を記載する
同じ第二表の「住民税に関する事項」の寄附欄にも同額を記載する(書き忘れると住民税側の控除に反映されない場合がある)
確定申告書の記載箇所・入力の流れをもう少し具体的に知りたい場合は、ふるさと納税の確定申告のやり方にスクリーンショット付きで手順をまとめています。
こんな年は要注意|退職金・株式譲渡・住宅ローン控除で上限額が変わるケース
上限額は毎年の所得で決まるため、通常と違う収入があった年は早見表どころか前年の自分の計算結果すら当てにできません。個人事業主でも次の3つに当てはまる年は、寄附額を確定する前に別途確認が必要です。
退職金・株式の売却があった年






退職金や株式の売却益が加わる年は、総所得金額等が普段と大きく変わり、上限額も変動します。税理士法人での実務では、こうした一時的な収入がある年は上限額を取りこぼして少なく寄附してしまう相談が多い印象です。該当する年は退職金・株売却がある年の上限額シミュレーターで、通常の事業所得とあわせて確認してください。
返礼品のポイント制度が変わった後の寄附
ポータトサイトによっては、過去に実施していたポイント付与の仕組みが廃止・変更されています。寄附先を選ぶ基準がポイントだった場合、制度変更後は選び方そのものを見直す必要があります。詳しい経緯と対応はポイント廃止後の寄附術で解説しています。
住宅ローン控除を併用している年






住宅ローン控除を受けている年にふるさと納税を行うと、控除の順序や控除方式(所得税の控除で引ききれない分が個人住民税に回る仕組み)の影響で、ふるさと納税の実質的な自己負担が増える「併用損失」が起きるケースがあります。該当する年は住宅ローン控除×ふるさと納税の併用損失で損失が出る条件を確認してから寄附額を決めてください。
ふるさと本舗が向いている人・向かない人
※広告(この章には他社サービスへのアフィリエイトリンクを含みます)
ふるさと本舗は万能のポータルではありません。グルメ・特産品特化という性質を踏まえて、向く人と向かない人を分けて考えるのが実務的です。
向いている人






向かない人






家電や金券(商品券・ポイント等)をメインで探したい場合、ふるさと本舗よりも家電・金券カテゴリが充実したポータルの方が選びやすくなります。実機で確認したところ、ふるなびは電化製品(PC・TV・掃除機・キッチン家電等)と宿泊券・食事券・商品券といった金券系の両方を充実させたポータルです。
一方、掲載自治体数・返礼品数の多さや独自の掲載基準で選びたい場合は、ふるさとチョイスが「お礼の品掲載数No.1」を標榜しており、選択肢の幅を優先する人に向いています。
※上記のふるなび・ふるさとチョイスのリンクはアフィリエイトリンクを含みます。
グルメ寄りの返礼品として、お酒のNFT引換券(ボトルは数年後に届く)を選ぶ場合の控除の年と確定申告の注意点は、ウイスキーふるさと納税はNFT返礼品|控除の年と確定申告の注意点で解説しています。
ふるさと本舗
グルメ・特産品特化
肉・魚介・果物・米・お酒など食品中心。「美味しいもの」基準で絞りたい人向け。
ふるなび
家電・金券に強い
PC・家電や商品券・宿泊券を探したい人向け。
ふるさとチョイス
自治体数・選択肢の幅
掲載数の多さや独自の掲載基準で選びたい人向け。
よくある質問(FAQ)
- 個人事業主はふるさと本舗で寄附してもワンストップ特例を使えますか?
-
使えません。個人事業主は確定申告をする前提の事業者のため、ワンストップ特例は寄附先の数にかかわらず無効になります。ふるさと本舗での寄附分も含めて、確定申告で寄附金控除をまとめて申告してください。
- ふるさと本舗と他のポータルを併用しても確定申告は1回で済みますか?
-
はい。寄附先のポータルが複数あっても、確定申告書には合計の寄附金額を記載します。各サイトから発行される寄附金の受領証、または寄附金控除に関する証明書を取りまとめて申告する形になります。
- ふるさと本舗の上限額シミュレーターは個人事業主でも使えますか?
-
サイト内のシミュレーターは給与所得者向けの簡易版である可能性が高く、事業所得をそのまま入力する設計ではありません。個人事業主は事業所得を入力できる専用のシミュレーターで確認することをおすすめします。
まとめ
個人事業主はワンストップ特例が使えない。寄附先が何か所でも確定申告でまとめて申告する
上限額は事業所得から決まる。給与所得者向け早見表ではなく、事業所得を入力できるシミュレーターで確認する
寄附金控除の申告には、受領証または寄附金控除に関する証明書を確定申告書に添付する
ふるさと本舗はグルメ・特産品特化。食品で選びたい人に向き、家電・金券狙いならふるなび、自治体数で選ぶならふるさとチョイスが向く場面もある



あわせて読みたい
イザークコンサルティング
記事執筆代行・Web/LP制作
公認会計士試験合格者が、専門性とSEOを両立した記事制作と、WordPress×SWELLのWeb/LP制作までワンストップで対応します。
▶ 記事執筆代行を見る
▶ Web・LP制作を見る

