📌 この記事でわかること
- 源泉徴収税額の計算式(100万円以下は10.21%/超える部分は20.42%)と、要否の判定から手取りまで出す自動計算ツール
- 支払う側が源泉徴収義務者に当たるか。個人事業主でも従業員に給与を払っていれば義務があること
- 源泉徴収の対象になる報酬とならない報酬の線引き(システム開発は対象外、原稿料・講演料は対象)
- 消費税を請求書で区分記載したときに、計算のもとになる金額が変わること
- 納付手続きと納期の特例、フリーランスが源泉徴収されたときの請求書・確定申告での対応
- 令和8年の源泉徴収税額表の改正点
対象読者:外部に報酬を支払う法人・個人事業主、報酬を受け取るフリーランス/読了の目安:約9分
事業者が支払う報酬に対する源泉徴収義務は、多くの中小企業や個人事業主にとって頭を悩ませる税務問題です。報酬への源泉徴収を怠ると最大20.42%の税率で追徴課税を受けるリスクがあります。過去には源泉徴収義務を怠ったことで636万円が課税された事例や、535万円が課税された事例があります。
どの報酬に源泉徴収義務があるのか、どうすれば源泉徴収義務を適切に果たせるのか――この記事では報酬支払いに関する源泉徴収義務の全体像から実務手続き、フリーランス受取側の対応、最新の制度変更(令和8年 源泉徴収税額表改正を含む)までを網羅し、あなたの会社を税務リスクから守るための必須知識をまとめました。
報酬支払いにおける源泉徴収義務の基本
法人・個人を問わず、事業者が一定の報酬を個人に支払う場合には源泉徴収義務が発生します。この源泉徴収義務を怠ると、本来徴収すべき税額に加えて不納付加算税(10%)と延滞税(令和8年中は年2.8%〜9.1%)が課されます。(※)
ぜいむたん
イザーク特に個人事業主への報酬支払いは注意が必要です。法人への報酬支払いは原則として源泉徴収義務はありませんが、個人事業主への報酬支払いは10.21%(100万円超の部分は20.42%)の源泉徴収義務があります。この源泉徴収義務を怠ると、会社が全額負担する可能性があります。
源泉徴収義務が発生する報酬の種類と具体例
事業者が個人に支払う報酬のうち、源泉徴収義務が発生するのは国税庁の規定するものに限られます。源泉徴収義務があるかどうかは、報酬の性質によって判断されます。
源泉徴収の対象区分:対象 vs 対象外
✅ 源泉徴収が必要な報酬
- 原稿料・著作権使用料
- デザイン料・イラスト料
- 弁護士・税理士・司法書士報酬
- 公認会計士・建築士報酬
- 講演料・出演料
❌ 源泉徴収が不要な報酬
- 商品の対価(物品販売代金)
- 修理代・メンテナンス費用
- 運送料・配送料
- プログラマー・エンジニア報酬(原則)
- 広告掲載料・印刷代
源泉徴収義務が発生する主な報酬
- 原稿料・講演料に関する報酬:
著作権使用料、デザイン料、写真撮影料、イラスト作成料など
- 専門家への報酬:
弁護士、税理士、公認会計士、司法書士、建築士などへの報酬
- 芸能人やモデルへの報酬:
出演料、モデル料など
実務では上記のうち1と2が源泉徴収義務のある報酬の大部分を占めます。3の芸能人への報酬は一般的な中小企業では発生頻度が低いでしょう。
ぜいむたん
イザーク源泉徴収が不要な報酬の具体例
- 商品の対価(物品販売代金)
- 修理代・メンテナンス費用
- 運送料・配送料
- 広告掲載料
- 清掃料
- 印刷代
- 翻訳料(著作権の譲渡を伴わない場合)
同じようなサービスでも源泉徴収義務の有無が異なる場合があります。例えばWebデザインは源泉徴収義務の対象ですが、Webサイト制作は対象外とされています。判断に迷う場合は税務署に確認するか、安全策として源泉徴収を行うことをお勧めします。
具体的な報酬の区分については国税庁の報酬・料金等に関するページに記載されており、ここに該当する報酬への支払いのみが源泉徴収義務の対象となります。
源泉徴収義務のグレーゾーン対応:安全策の取り方
まず支払う側が源泉徴収義務者かを確かめる
報酬の内容を調べる前に、支払う側が源泉徴収義務者に当たるかを確認してください。ここを飛ばすと、そもそも源泉徴収しなくてよい支払いで悩むことになります。
| 支払う側 | 報酬・料金の源泉徴収義務 |
|---|---|
| 法人(株式会社・合同会社・一般社団法人など) | あり(対象業務に限る) |
| 個人事業主で、従業員や専従者に給与を支払っている | あり(対象業務に限る) |
| 個人で、給与を支払っていない | なし |
| 個人で、常時2人以下の家事使用人だけに給与を支払っている | なし |
「個人事業主だから源泉徴収しなくてよい」とは限りません。国税庁は「給与所得について源泉徴収義務を有する個人以外の個人が支払う弁護士報酬などの報酬・料金については、源泉徴収をする必要はありません」と説明しています(国税庁 No.2502 源泉徴収義務者とは)。裏を返せば、従業員に給与を払っている個人事業主は、給与について源泉徴収義務を持つので、外部のライターやデザイナーに払う報酬にも源泉徴収が必要になります。ひとりで事業をしている個人事業主なら不要です。
ぜいむたん
イザーク法的に源泉徴収義務がない場合でも、以下のケースでは任意で源泉徴収することで将来の税務リスク回避につながります。
個人事業主と法人の区別が不明確な場合の源泉徴収義務
- 法人番号の有無:法人には必ず13桁の法人番号が付与されています
- 会社印の確認:法人は会社実印・代表者印を使用します
- 銀行口座の名義:法人口座か個人口座かを確認
- 請求書の表記:「株式会社」などの法人格を示す表記があるか
- 直接確認:不明な場合は取引先に直接確認するのが最も確実
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イザーク特に屋号を使用している個人事業主が法人として誤認されるケースが多く、真庭市での事例では報酬への源泉徴収義務を怠ったとして追徴課税の対象となりました。
任意団体への報酬支払いと源泉徴収義務
- 法人格の有無確認:登記簿謄本の有無や法人番号の確認
- 法人税納税義務:法人税を納める義務がある団体かを確認
- 代表者の存在:代表者個人との関係性を確認
- 安全策:不明な場合は個人への報酬支払いとして源泉徴収を行う
イザーク任意団体(法人格のない団体)への報酬支払いは、判断が難しいで!法人税を納める義務がある団体かどうかを確認するのが確実や。
報酬の性質が曖昧な場合の源泉徴収義務
- 名目と実態の確認:謝礼、研究費、日当など名目に関わらず実態を重視
- 複合サービスの分解:複数の役務提供が混在する場合は内容を分解して判断
- 専門的知識の要素:専門的知識・技術を必要とする役務かどうか
- 著作権との関連:著作権の譲渡・使用許諾を伴うかどうか
- 安全策の実施:判断に迷う場合は源泉徴収を行っておく
報酬の名目(謝礼、研究費、日当など)と実態が異なる可能性がある場合や、複数の役務提供が混在しているケースでは、源泉徴収義務を果たしておくべきです。受け取り側は確定申告で精算できるため、支払側のリスクを抑えられます。
個人事業主から源泉徴収を依頼された場合
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イザーク任意の源泉徴収対応のポイント
- 法的根拠の説明:本来源泉徴収義務がない旨を説明
- 資金繰りへの影響:源泉徴収によるキャッシュフローへの影響を説明
- 税務上の違い:個人事業主は確定申告で経費控除した後に課税されることを説明
- 書面での確認:任意での源泉徴収を行う場合は書面で合意を残す
法的に源泉徴収義務のない報酬でも、個人事業主から依頼があれば源泉徴収して納付することは可能です。ただし、源泉徴収されると報酬を受けた時点で税金が差し引かれるため、個人事業主の資金繰りという観点からは一般的に不利になります。
源泉徴収税額の計算方法(支払側・受取側共通知識)
源泉徴収税額がいくらになるか、支払側が正確に計算するためにも、受取側のフリーランスが請求書を作成するためにも、計算式の把握は不可欠です。
源泉徴収の要否判定 + 税額の自動計算
支払者の区分と報酬の種類から源泉徴収が必要かどうかを判定し、必要な場合は税額と手取り額まで計算します。金額は円単位で入力してください。
1. 報酬を支払う側は?
2. 報酬の内容は?
3. 金額
※ 計算式は所得税法204条1項1号・2号などの一般的な報酬・料金に対応しています。司法書士・土地家屋調査士・海事代理士(1回1万円の控除)、外交員(月12万円の控除)、ホステス等(日数×5,000円の控除)、社会保険診療報酬など、別の算式が定められている報酬には対応していません。
※ 個別の判断は顧問税理士にご相談ください。
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イザーク源泉徴収税額の計算フロー
① 報酬額を確認(消費税を区分記載しているか?)
区分記載あり → 税抜報酬額が計算の基礎。区分なし → 税込金額全体が対象。
② 100万円以下か超かを判定
100万円以下:報酬額 × 10.21%(例:50,000円 → 5,105円)
100万円超:(報酬額 − 1,000,000円)× 20.42% + 102,100円
③ 源泉徴収税額を差し引いて支払い
報酬額(税抜)+ 消費税 − 源泉徴収税額 = 振込金額。翌月10日までに税務署へ納付。
源泉徴収税額の計算式と具体例
- 100万円以下の場合:
源泉徴収税額 = 支払金額 × 10.21%
(内訳:所得税10%+復興特別所得税0.21%。令和9年(2027年)1月以後は、源泉徴収すべき所得税額に対し復興特別所得税1.1%と防衛特別所得税1%(合計2.1%)を乗じる形に変わりますが、合計は変わらず10.21%のままです。復興特別所得税の課税期間は令和29年(2047年)12月31日までに延長されました)
例:報酬50,000円 → 50,000 × 10.21% = 5,105円を源泉徴収 → 手取り44,895円 - 100万円超の場合(1回の支払が100万円を超えるとき):
源泉徴収税額 = (支払金額 − 100万円)× 20.42% + 102,100円
例:報酬150万円 → (1,500,000 − 1,000,000) × 20.42% + 102,100 = 204,200円 - 消費税の取り扱い:
請求書で報酬額と消費税額が明確に区分記載されている場合は、報酬額のみが源泉徴収の対象。区分なしの場合は消費税込み金額全体に計算される。
例:報酬50,000円+消費税5,000円の場合
・区分記載あり → 50,000 × 10.21% = 5,105円
・区分記載なし → 55,000 × 10.21% = 5,615円(510円多く引かれる)
消費税を明確に区分記載することで、源泉徴収の対象から消費税を除外できます。フリーランスへの支払いでは、必ず請求書の記載方法を確認するようにしましょう。
報酬への源泉徴収義務の実務上の納付手続き
納付方法の種類
- 窓口納付:
所得税徴収高計算書を記入し、税務署や金融機関の窓口で納付
- 電子納税(e-Tax):
インターネットで電子申告・納税
- キャッシュレス納付:
クレジットカードやスマホ決済で納付(決済手数料がかかる)
報酬から源泉徴収した所得税は、原則として報酬等を支払った月の翌月10日までに納付します。e-Taxを利用する場合は以下の手順で進めます。
e-Taxでの納付手順
- e-Tax利用開始手続き:
e-Tax利用開始届出書を提出して利用者識別番号を取得
- 徴収高計算書の作成・送信:
e-Taxソフト(WEB版)で所得税徴収高計算書を作成し送信
- 納付方法の選択:
ダイレクト納付、インターネットバンキング、クレジットカード、QRコード納付のいずれかで納付
中小企業向けの納期の特例制度
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イザーク納期の特例制度のメリットと申請方法
- 対象事業者:給与の支給人員が常時10人未満の中小企業
- 納付期限:
1月〜6月分:7月10日までにまとめて納付
7月〜12月分:翌年1月20日までにまとめて納付
- 申請方法:「源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書」を税務署に提出
- 承認通知:申請書提出月の翌月末日までに却下通知がなければ自動的に承認
- 適用範囲:給与・退職手当に加え、税理士・弁護士・司法書士などへの報酬から源泉徴収した分が対象(原稿料・講演料・デザイン料などの源泉徴収分は対象外で、翌月10日までの納付が必要)
申請方法は簡単で、「源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書」を税務署に提出するだけです。申請書提出月の翌月末日までに却下通知がなければ自動的に承認されます。
源泉徴収義務に関する記録管理と保存義務
帳簿書類は、青色申告者・法人とも原則7年間の保存が必要です(所得税法施行規則63条・法人税法施行規則59条)。支払先ごとの支払記録も同じ期間残しておきましょう。記録すべき主な情報は
源泉徴収簿に記録すべき情報
- 基本情報:
支払先の住所、氏名、個人番号(マイナンバー)など
- 報酬情報:
支払日、支払金額、源泉徴収税額、支払い方法
- 報酬の内容:
どのような役務の対価か、契約内容
- 関連書類:
契約書、請求書、領収書などの証憑類
イザークわざわざ源泉徴収簿を作らんでも、会計ソフトで記録して証憑を残しておけばOKやで!!
フリーランス・個人事業主が源泉徴収される場合の対応
ここまでは支払う側の義務を解説してきました。フリーランス・個人事業主として報酬を「受け取る側」になった場合の実務対応も確認しておきましょう。
ぜいむたん
イザーク受取側フリーランスの請求書記載項目
- 報酬額(税抜):例 50,000円
- 消費税額(10%):例 5,000円
- 源泉徴収税額(マイナス表記):例 −5,105円(50,000円 × 10.21%)
- 差引請求額:例 49,895円(実際に受け取る金額)
消費税額を明確に区分記載することで、源泉徴収は消費税抜きの報酬額のみに適用されます。区分記載がない場合は税込金額全体に源泉徴収が計算されるため、手取りが少なくなります。
確定申告での源泉徴収税額の還付
源泉徴収された税額は、確定申告時に「所得税額から差し引くべき税額」として控除されます。年間の所得税額よりも源泉徴収された合計額の方が多い場合は、差額が還付されます。特にフリーランス1年目や、経費が多い年は、源泉徴収税額が実際の所得税額を上回り還付を受けられるケースが多いです。確定申告書の「源泉徴収税額」欄に年間の合計を記入して申告しましょう。
支払調書の確認と自己管理
報酬の支払者は、年間の支払額が一定額を超える場合に「支払調書」を税務署に提出します。支払調書はフリーランスに交付する義務はありませんが、確定申告の参考として受け取れる場合があります。交付されない場合でも、請求書や通帳の記録から源泉徴収額を自分で集計して確定申告できます。
インボイス制度と源泉徴収の一体対応(2026年版)
2026年はインボイス制度の経過措置縮小(免税事業者等からの仕入れの仕入税額控除は、令和8年9月30日までは80%、同年10月1日から70%)と源泉徴収の実務が交差する重要な局面です。適格請求書(インボイス)に源泉徴収額を正しく記載する方法を確認しておきましょう。
ぜいむたん
イザークインボイス対応請求書への源泉徴収記載例と2026年実務チェックリスト
記載例(報酬50,000円・消費税10%の場合)
- 報酬額:50,000円
- 消費税(10%):5,000円
- 源泉徴収税額(−10.21%):−5,105円
- 差引請求額:49,895円
ポイント:消費税を明確に区分記載すれば、消費税抜きの報酬額のみに源泉徴収が適用される
2026年版 源泉徴収実務チェックリスト
- 登録番号(T+13桁)を請求書テンプレートに設定済み
- 消費税額を報酬額と明確に区分記載(源泉徴収の基礎から消費税を除外するため)
- 電子取引データ保存義務(2024年〜):PDF請求書はマネーフォワードで電子保存
- 支払調書の受取・確定申告への反映確認
- 源泉徴収義務者の場合:納期の特例申請(従業員10人未満は半年1回納付)
令和8年(2026年)源泉徴収税額表の改正ポイント
令和7年12月1日施行・令和7年分以後の所得税から適用される令和7年度税制改正に伴い、令和8年(2026年)1月支払分から新しい源泉徴収税額表の使用が必要になりました。改正の柱は、① 基礎控除が所得に応じた段階構造(令和7年分は最大95万円)に拡大、② 給与所得控除の最低保障額が55万円→65万円に引き上げ、③ 「特定親族特別控除」(19〜22歳の親族向け)の新設、の3点です(出典:国税庁「令和7年度税制改正による所得税の基礎控除の見直し等について」)。さらに令和8年度税制改正で、令和8年12月1日施行・令和8年分以後の所得税について基礎控除(令和8・9年分は最大104万円)や給与所得控除の最低保障額(令和8・9年分は74万円)が再度引き上げられました。ただし令和8年11月までの源泉徴収事務に変更はなく、令和8年12月の年末調整で精算します。令和9年1月支払分からは令和8年度改正後の新しい源泉徴収税額表(令和9年分以後)に再度切り替えます(出典:国税庁「令和8年度税制改正による所得税の基礎控除の引上げ等について」)。
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イザーク令和7年度改正の3大変更点【改正前→改正後】(令和8年1月支払分から源泉徴収に反映)
改正前: 一律48万円(2,400万円超で逓減)
改正後(令和7年分): 合計所得132万円以下は95万円、132万超336万以下は88万円、336万超489万以下は68万円、489万超655万以下は63万円、655万超2,350万以下は58万円の段階構造。低・中所得層ほど大きく増額。
令和8・9年分(令和8年度改正): 489万以下は104万円、489万超655万以下は67万円、655万超2,350万以下は62万円。令和10年分以後は132万以下が99万円、132万超2,350万以下が62万円。
改正前: 最低保証額55万円
改正後(令和7年分): 最低保障額65万円(+10万円)
年収190万円以下の給与所得者に恩恵。令和7年分の扶養内パートの所得税ゼロラインは103万円→160万円相当に上昇(社会保険の壁は別途確認)。令和8・9年分は令和8年度改正で最低保障額74万円となり、ゼロラインは178万円相当(令和10年分以後は最低保障額69万円)。
改正前: 該当制度なし
改正後: 年齢19歳以上23歳未満で合計所得58万円超123万円以下(給与収入188万円以下。令和8年分以後は62万円超123万円以下で、令和8・9年分の給与収入は197万円以下)の特定親族について、所得に応じた段階的控除(最高63万円)を新設(出典:国税庁No.1177)。扶養控除等申告書の再収集が必要。
よくある質問(FAQ)
- 源泉徴収税額はどう計算しますか。
- 同一人に対して1回に支払う金額が100万円以下なら「支払金額×10.21%」、100万円を超えるなら「(支払金額−100万円)×20.42%+102,100円」です。1円未満の端数は切り捨てます。たとえば150万円の原稿料なら、(150万円−100万円)×20.42%+102,100円=204,200円になります。なお司法書士や外交員、ホステス等には別の算式(一定額の控除)が定められています。
- 消費税込みと税抜き、どちらで計算しますか。
- 原則は税込金額です。ただし請求書等で報酬・料金の額と消費税額が明確に区分されている場合は、報酬・料金の額のみを源泉徴収の対象として差し支えありません(国税庁 No.2792)。受け取る側からすると、区分して書いたほうが源泉徴収される額が小さくなり、手元に残る現金が増えます。請求書の書き方ひとつで変わる部分です。
- 個人事業主が外注先に報酬を払うとき、源泉徴収は必要ですか。
- その個人事業主が給与の支払について源泉徴収義務を持つかどうかで決まります。従業員やアルバイト、青色事業専従者に給与を支払っているなら源泉徴収義務者に当たるため、対象業務の報酬には源泉徴収が必要です。ひとりで事業をしていて給与の支払がない場合は不要です。「個人事業主なら一律で不要」ではない点に注意してください。
- システム開発やプログラミングの報酬は源泉徴収の対象ですか。
- 対象外です。源泉徴収の対象になる報酬・料金は所得税法204条1項に列挙されており、システム開発やプログラミングは含まれていません。ただし同じ相手への支払でも、技術記事の執筆料、勉強会の登壇料、解説動画の制作料などは原稿料・講演料・映像制作料として対象になります。請求書の中で業務を分けて記載しておくと判断しやすくなります。
- 本来は不要なのに源泉徴収されてしまいました。どうなりますか。
- 確定申告で源泉徴収税額として申告すれば、納めすぎた分は還付されます。ただし還付は申告後になるため、それまでは資金が寝ることになります。対象外の業務であれば、請求書に源泉徴収の対象外である旨を書き添えて支払側に確認してもらうのが早道です。支払側も、誤って源泉徴収して納付した分は還付手続きが必要になります。
まとめ:要否は「支払う側」と「報酬の中身」の2つで決まる
源泉徴収は、税金の払い方のタイミングが変わるだけで、最終的な税負担は変わりません。迷ったら次の順番で確認してください。
法人なら義務あり。個人でも給与を支払っていれば義務あり。給与の支払がない個人なら、対象業務でも源泉徴収は行いません。
原稿料・講演料・デザイン料・映像制作料・士業への報酬などが対象。システム開発や物品の販売代金は対象外です。
区分してあれば税抜額を計算のもとにできます。区分がなければ税込額が基準です。受け取る側の手取りが変わります。
100万円以下は10.21%。超える部分だけが20.42%です。全額に20.42%をかけるのは誤りです。
納期の特例の承認を受けている場合、税理士・弁護士・司法書士などへの報酬の源泉徴収分は、1月から6月分を7月10日、7月から12月分を翌年1月20日までにまとめて納付します。原稿料・講演料・デザイン料など、それ以外の報酬の源泉徴収分は特例の対象外なので、翌月10日までに納付してください。
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